五十肩の筋トレ方法|効果的な改善&予防エクササイズで早期回復を目指そう!

つらい五十肩の痛み、どうすればいいか悩んでいませんか? このページでは、五十肩の症状や原因を分かりやすく解説し、自宅でできる効果的な筋トレ方法を急性期・慢性期・回復期の段階別に紹介します。さらに、五十肩に効果的なストレッチや予防方法もご紹介。適切なエクササイズで早期回復を目指しましょう。五十肩の痛みを和らげ、快適な日常生活を取り戻すためのヒントが満載です。

1. 五十肩とは?

五十肩とは、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれる、肩関節とその周辺組織に炎症や痛み、運動制限が生じる疾患です。40代から50代に多く発症することから「五十肩」という俗称で広く知られていますが、実際には30代や60代以降で発症することもあります。加齢とともに肩関節の柔軟性が低下することが原因の一つと考えられていますが、明確な原因は特定されていません。肩の痛みだけでなく、腕を上げたり回したりする動作が困難になるなど、日常生活に支障をきたすこともあります。

1.1 五十肩の症状

五十肩の症状は、炎症の進行度合いによって大きく3つの時期に分けられます。それぞれの時期によって症状の特徴が異なるため、適切な対処が必要です。

1.1.1 急性期

発症から約2週間から1ヶ月程度の期間です。安静時にもズキズキとした強い痛みを感じ、夜間痛で睡眠が妨げられることもあります。肩を動かすと激痛が走り、腕を上げることや回すことが困難になります。炎症が強い時期のため、患部が熱を持っている、腫れているなどの症状が現れることもあります。この時期は痛みが強く日常生活にも大きな支障が出るため、無理に動かさないようにすることが大切です。

1.1.2 慢性期

発症から約1ヶ月から6ヶ月程度の期間です。急性期に比べて痛みは軽減されますが、肩関節の動きが制限され、腕を動かす際に引っかかり感やこわばりを感じます。肩の可動域制限により、着替えや髪を洗う、高い所の物を取るなどの動作が難しくなります。

1.1.3 回復期

発症から約6ヶ月から2年程度の期間です。痛みはほとんど消失し、肩関節の可動域も徐々に回復していきます。しかし、完全に元の状態に戻るまでには時間を要し、場合によっては多少の制限が残ることもあります。

時期期間主な症状
急性期発症から約2週間~1ヶ月安静時痛、夜間痛、運動時痛、熱感、腫れ
慢性期発症から約1ヶ月~6ヶ月運動時の痛み、可動域制限、引っかかり感、こわばり
回復期発症から約6ヶ月~2年痛みの軽減、可動域の回復

1.2 五十肩の原因

五十肩の明確な原因は解明されていませんが、加齢による肩関節周囲の組織の老化や、肩関節の使い過ぎ、外傷、不良姿勢、運動不足、ストレス、糖尿病などの疾患などが発症に関与していると考えられています。肩関節周囲の組織の炎症や、関節包の癒着、筋肉や腱の硬化などが原因で痛みや可動域制限が生じます。

また、肩を動かす機会が減ると、関節が硬くなりやすく、五十肩になりやすいとも言われています。日常生活で同じ姿勢を長時間続けることが多い人や、デスクワーク中心の人は特に注意が必要です。肩周りの筋肉をほぐし、血行を良くすることで、五十肩の予防につながります。

2. 五十肩の筋トレ方法で期待できる効果

五十肩の筋トレは、肩関節の可動域制限や痛みの改善、再発予防に効果が期待できます。適切な筋トレを行うことで、肩周りの筋肉が強化され、関節の安定性が増し、スムーズな動きを取り戻すことができます。五十肩の時期(急性期、慢性期、回復期)に合わせた適切な筋トレを行うことで、より効果的に改善を目指せます。

2.1 五十肩の筋トレで得られる効果

五十肩の筋トレを行うことで、様々な効果が期待できます。主な効果は以下の通りです。

効果詳細
肩関節の可動域改善五十肩になると、腕を上げたり、後ろに回したりする動作が難しくなります。筋トレによって肩周りの筋肉が柔軟になり、関節の動きがスムーズになるため、可動域の改善につながります。
痛みの軽減五十肩の痛みは、炎症や筋肉の緊張によって引き起こされます。筋トレは、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があるため、痛みの軽減に役立ちます。
肩周りの筋力強化五十肩によって弱くなった肩周りの筋肉を強化することで、関節を支える力が向上し、肩の安定性が増します。これにより、再発予防にもつながります。
日常生活動作の改善五十肩になると、着替えや髪を洗う、高い所の物を取るといった日常生活動作が困難になります。筋トレによって肩の機能が回復することで、これらの動作が楽になります。
姿勢の改善五十肩になると、肩を動かすことが難しくなるため、無意識に猫背になりがちです。筋トレで肩周りの筋肉を鍛えることで、正しい姿勢を維持しやすくなり、肩への負担を軽減できます。
再発予防適切な筋トレを継続することで、肩周りの筋肉が強化され、関節の安定性が増すため、五十肩の再発予防に効果的です。

2.2 効果を高めるためのポイント

五十肩の筋トレの効果を高めるためには、以下のポイントに注意することが大切です。

  • 自分の症状に合った筋トレを選ぶ:五十肩の症状は人それぞれ異なるため、自分の状態に合った筋トレを選ぶことが重要です。痛みが強い場合は、無理に筋トレを行うのではなく、医師に相談しましょう。
  • 正しいフォームで行う:誤ったフォームで筋トレを行うと、効果が得られないばかりか、ケガのリスクも高まります。正しいフォームを意識して行いましょう。動画やイラストなどを参考にすると良いでしょう。
  • 無理せず徐々に負荷を上げていく:最初から無理に高い負荷をかけると、痛みを悪化させる可能性があります。最初は軽い負荷から始め、徐々に負荷を上げていくようにしましょう。
  • 継続して行う:筋トレの効果は、継続して行うことで初めて得られます。毎日続けることが難しい場合は、週に数回でも良いので、定期的に行うようにしましょう。
  • ストレッチと組み合わせる:筋トレとストレッチを組み合わせることで、より効果的に肩の可動域改善や痛みの軽減が期待できます。筋トレの前後には必ずストレッチを行いましょう。

これらのポイントを踏まえ、適切な筋トレを実践することで、五十肩の症状改善、再発予防に繋がります。少しでも疑問があれば、専門家に相談しながら進めていくことをおすすめします。

3. 五十肩の筋トレを始める前の注意点

五十肩の筋トレは、適切な方法で行えば症状の改善に効果的ですが、注意点を守らないと逆効果になる場合もあります。安全かつ効果的に筋トレを行うために、以下の点に注意してください。

3.1 医師への相談

五十肩の症状は個人差が大きく、痛みの程度や可動域の制限も様々です。自己判断で筋トレを始めると、症状を悪化させる可能性があります。必ず事前に医師や理学療法士に相談し、ご自身の状態に合った筋トレ方法の指導を受けてください。

特に、以下のような場合は、必ず医師に相談してください。

症状説明
激しい痛み安静時や夜間にも強い痛みがある場合。
可動域の著しい制限腕を全く動かせない、もしくは特定の方向に全く動かせない場合。
しびれや脱力感腕にしびれや力が入らないなどの症状がある場合。
他の病気の疑い五十肩以外の病気の可能性が考えられる場合。

3.2 痛みがある場合の対処法

五十肩の筋トレ中は、痛みが出ない範囲で動かすことが大切です。無理に動かすと炎症が悪化し、痛みが強くなる可能性があります。痛みを感じた場合は、すぐに運動を中止し、安静にしてください。

また、以下の方法も試してみてください。

対処法説明
冷却保冷剤や氷水で患部を15~20分程度冷やすことで、炎症を抑え、痛みを和らげることができます。凍傷を防ぐため、タオルなどで包んで冷やしてください。
安静痛みがあるときは、無理に動かさないようにしましょう。安静にすることで、炎症が治まりやすくなります。
姿勢の改善猫背などの悪い姿勢は、肩周りの筋肉に負担をかけ、五十肩の症状を悪化させる可能性があります。正しい姿勢を意識することで、肩への負担を軽減できます。

これらの対処法を試しても痛みが改善しない場合は、医師に相談してください。

4. 五十肩の筋トレ方法【急性期】

急性期は、五十肩の発症から約2週間程度の期間で、炎症が強く痛みも激しい時期です。この時期の筋トレは、痛みを悪化させる可能性があるため、無理に行うのは避けましょう。ただし、痛みの少ない範囲で、肩関節周囲の筋肉の柔軟性を維持するための軽い運動を行うことは有効です。炎症を抑え、痛みを軽減することを最優先に考え、無理のない範囲で取り組みましょう。

4.1 急性期の五十肩におすすめの筋トレ方法1:振り子運動

振り子運動は、重力を利用して腕を前後に、左右に、そして円を描くように振る運動です。肩への負担が少ないため、急性期の五十肩の方にもおすすめの運動です。痛みを感じない範囲で行うようにしてください。

4.1.1 振り子運動のやり方

  1. 軽く前かがみになり、痛みのない側の腕で机や椅子につかまります。
  2. 痛む側の腕を自然に下に垂らします。
  3. 腕の力を抜き、重力を利用して前後にゆっくりと振ります。
  4. 慣れてきたら、左右、円を描くように振るのも効果的です。
回数セット数
10回程度1~2セット

無理に大きく振らず、小さな動きから始めることが大切です。痛みが増す場合はすぐに中止してください。

4.2 急性期の五十肩におすすめの筋トレ方法2:アイソメトリックトレーニング(等尺性収縮運動)

アイソメトリックトレーニングとは、筋肉の長さを変えずに力を加えるトレーニング方法です。急性期のように痛みが強い時期でも、関節に負担をかけずに筋力維持ができます。

4.2.1 アイソメトリックトレーニングのやり方(壁付け)

  1. 壁に手を当てます。
  2. 痛みの出ない程度の力で壁を押します。
  3. その状態を5~10秒キープします。

この運動は、前後、左右、斜めなど、様々な方向で行うことができます。自分の体に合った方向で行いましょう。痛みが強い場合は、無理に行わず、医師に相談してください。

4.3 急性期の五十肩におすすめの筋トレ方法3:タオルを使った運動

タオルを使った運動は、肩関節の可動域を広げるのに効果的です。無理なく行える範囲で、少しずつ動かしていくようにしましょう。

4.3.1 タオルを使った運動のやり方

  1. タオルの両端を持ち、背中に回します。
  2. 痛みのない側の腕でタオルの上の方を持ち、痛む側の腕で下の方を持ちます。
  3. 痛みのない側の腕でタオルを上に引き上げ、痛む側の腕を上に動かします。
  4. 無理のない範囲で数秒間キープし、ゆっくりと元の位置に戻します。
回数セット数
5~10回程度1~2セット

痛みを感じない範囲で行い、痛みが強くなる場合は中止してください。タオルの長さを調整することで、運動の強度を変えることができます。

5. 五十肩の筋トレ方法【慢性期】

五十肩の慢性期は、痛みはやや落ち着いてきますが、肩関節の動きが制限されている状態が続きます。この時期の筋トレは、肩関節の可動域を広げ、周囲の筋肉を強化することに重点を置きます。無理のない範囲で、徐々に負荷を上げていくことが大切です。

5.1 慢性期の五十肩におすすめの筋トレ方法1:タオルを使った肩甲骨はがし

肩甲骨の動きを良くすることで、肩関節の可動域を広げます。タオルの両端を持ち、頭の上を通して背中に回し、上下に動かします。この時、背筋を伸ばし、肩甲骨を意識して動かすことがポイントです。呼吸を止めずに、ゆっくりとした動作で行いましょう。

5.1.1 タオルを使った肩甲骨はがしのポイント

  • タオルを持つ幅を調整することで、負荷を調整できます。
  • 痛みを感じない範囲で、無理なく行いましょう。
  • 10回を1セットとして、1日2~3セット行うのが目安です。

5.2 慢性期の五十肩におすすめの筋トレ方法2:チューブを使った内旋・外旋運動

ゴムチューブを用いた内旋・外旋運動は、肩関節のインナーマッスルを強化し、安定性を高めます。チューブを固定し、肘を90度に曲げた状態で、内回し・外回しを繰り返します。肩甲骨を安定させ、肘の位置が動かないように注意しましょう。

5.2.1 チューブを使った内旋・外旋運動のポイント

運動ポイント回数・セット数
内旋運動お腹の前でチューブを引っ張る10回×2~3セット
外旋運動体の横でチューブを引っ張る10回×2~3セット

5.3 慢性期の五十肩におすすめの筋トレ方法3:壁押し付け腕立て伏せ

壁に手をついて行う腕立て伏せは、大胸筋や三角筋などの筋肉を鍛え、肩関節の安定性を高めます。壁との距離を調整することで、負荷を調整できます。痛みを感じない範囲で、無理なく行いましょう。正しいフォームで行うことが重要です。

5.3.1 壁押し付け腕立て伏せのポイント

  • 壁から遠いほど負荷が大きくなります。
  • 体は一直線を保ち、お腹に力を入れて行いましょう。
  • 10回を1セットとして、1日2~3セット行うのが目安です。

これらの筋トレは、五十肩の慢性期の症状改善に効果的ですが、症状や個人差によって適切な運動は異なります。無理をせず、自分のペースで行うことが大切です。また、痛みがある場合はすぐに中止し、専門家に相談しましょう。

6. 五十肩の筋トレ方法【回復期】

回復期に入ると、肩の痛みはほぼ消失し、可動域もかなり改善してきます。この時期の筋トレは、より積極的に行い、肩関節の動きをスムーズにし、再発を予防することを目的とします。日常生活での動作もほぼ問題なく行えるようになっているはずですが、油断せずにしっかりとトレーニングを行いましょう。

6.1 回復期の五十肩におすすめの筋トレ方法1:チューブを使った外旋運動

回復期には、ゴムチューブを用いたトレーニングで肩関節の動きをさらに滑らかにし、筋力強化を図ります。チューブを使うことで、負荷を調整しやすく、より効果的なトレーニングが可能です。

  1. ドアノブなどにゴムチューブを固定し、肘を90度に曲げた状態でチューブを握ります。
  2. 身体の外側に向かって、チューブを引っ張るように前腕を外旋させます。
  3. ゆっくりと元の位置に戻します。

このトレーニングは、肩関節の外旋筋群を強化し、肩の安定性を高める効果があります。10回を1セットとして、1日2~3セット行いましょう。チューブの強度は、無理なく行える範囲で調整してください。

6.2 回復期の五十肩におすすめの筋トレ方法2:チューブを使った内旋運動

外旋運動と同様に、内旋運動も重要です。バランスよく鍛えることで、肩関節の安定性をより高めることができます。

  1. ドアノブなどにゴムチューブを固定し、肘を90度に曲げた状態でチューブを握ります。
  2. 身体の内側に向かって、チューブを引っ張るように前腕を内旋させます。
  3. ゆっくりと元の位置に戻します。

このトレーニングは、肩関節の内旋筋群を強化し、肩の柔軟性を高める効果があります。外旋運動と同様に、10回を1セットとして、1日2~3セット行いましょう。チューブの強度は、無理なく行える範囲で調整してください。

6.3 回復期の五十肩におすすめの筋トレ方法3:ダンベルを使った肩甲骨挙上運動

回復期には、軽いダンベルを用いたトレーニングも取り入れ、肩甲骨周辺の筋肉を強化していきます。肩甲骨の動きがスムーズになることで、肩関節の可動域もさらに広がり、日常生活での動作がより楽になります。

  1. 両手に軽いダンベルを持ち、自然に立ちます。
  2. 肩をすくめるように、ダンベルを真上に持ち上げます。
  3. ゆっくりと元の位置に戻します。

このトレーニングは、肩甲挙筋などの肩甲骨周辺の筋肉を強化し、肩の安定性と可動域を向上させる効果があります。10回を1セットとして、1日2~3セット行いましょう。ダンベルの重さは、無理なく行える範囲で調整してください。痛みが出ない範囲で行うことが大切です。

運動回数セット数注意点
チューブを使った外旋運動10回2~3セットチューブの強度に注意
チューブを使った内旋運動10回2~3セットチューブの強度に注意
ダンベルを使った肩甲骨挙上運動10回2~3セットダンベルの重さに注意

これらの筋トレは、五十肩の回復期において効果的な方法ですが、痛みを感じた場合はすぐに中止し、無理をしないようにしてください。 また、自身の状態に合わせて回数やセット数を調整することも大切です。継続して行うことで、より効果を実感できるはずです。

7. 五十肩に効果的なストレッチ

五十肩の痛みが軽減してきたら、積極的にストレッチを行いましょう。ストレッチは、肩関節の柔軟性を高め、可動域を広げる効果が期待できます。無理のない範囲で痛みを感じない程度に行ってください。

7.1 五十肩に効果的なストレッチ方法1:振り子運動

振り子運動は、急性期から行える安全なストレッチです。身体を前かがみにし、腕をだらりと下げた状態から、前後に小さく振ったり、円を描くように回したりします。10回程度を目安に呼吸を止めずに行いましょう。

7.2 五十肩に効果的なストレッチ方法2:タオルを使ったストレッチ

タオルを使ったストレッチは、肩甲骨の動きを改善し、肩関節の可動域を広げるのに効果的です。背中にタオルをかけ、両手でタオルの端を持ちます。痛みのない範囲で、上下に動かしたり、左右に引っ張ったりしましょう。

ストレッチの種類方法回数注意点
タオルを使った上方ストレッチ背中にタオルをかけ、両手でタオルの端を持ち、上に引っ張る5~10回肩に痛みを感じない範囲で行う
タオルを使った下方ストレッチ背中にタオルをかけ、両手でタオルの端を持ち、下に引っ張る5~10回肘を曲げすぎない
タオルを使った水平ストレッチ背中にタオルをかけ、両手でタオルの端を持ち、水平に引っ張る左右それぞれ5~10回背筋を伸ばした状態で行う

7.3 五十肩に効果的なストレッチ方法3:壁を使ったストレッチ

壁を使ったストレッチは、肩関節の外旋、内旋の動きを改善するのに役立ちます。壁に手をついて、指先を壁に沿って上に登らせていきます。痛みを感じない範囲で、できるだけ高い位置まで手を伸ばしましょう。反対側も同様に行います。

7.3.1 壁を使ったストレッチのバリエーション

  • 前ならえの姿勢で壁に手をつけ、肩甲骨を寄せるようにストレッチすることで、肩甲骨周りの筋肉の柔軟性を高めることができます。
  • 壁に手をついて腕立て伏せの姿勢になり、胸を壁に近づけることで、大胸筋をストレッチすることができます。大胸筋の柔軟性は、肩関節の動きにも影響するため、五十肩の改善に役立ちます。

これらのストレッチは、五十肩の症状に合わせて組み合わせて行うと効果的です。ストレッチを行うことで、肩周りの筋肉がほぐれ、血行が促進され、痛みの緩和や可動域の改善につながります。ただし、痛みがある場合は無理せず中止し、症状が改善しない場合は専門家にご相談ください。

8. 五十肩の予防方法

五十肩は、加齢とともに発症リスクが高まるものの、適切なケアを行うことで予防できる可能性があります。日頃から意識して生活に取り入れることで、肩の痛みや可動域制限といった五十肩の症状を防ぎ、健康な肩を維持しましょう。

8.1 日常生活での注意点

日常生活における姿勢や動作に気を配ることは、五十肩の予防に繋がります。下記に具体的な方法をまとめました。

注意点具体的な方法
正しい姿勢を保つ猫背は肩甲骨の動きを阻害し、五十肩のリスクを高めます。デスクワーク中は特に意識して、背筋を伸ばし、胸を張るように心がけましょう。
重い荷物を持ちすぎない重い荷物を長時間持つことは、肩への負担を増大させます。リュックサックを使用したり、荷物を小分けにするなどして、肩への負担を軽減しましょう。
同じ姿勢を長時間続けない長時間同じ姿勢を続けることで、肩周りの筋肉が緊張し、血行不良を起こしやすくなります。1時間に1回程度は休憩を取り、肩を回したり、ストレッチを行うなどして、筋肉の緊張をほぐしましょう。
冷えに注意する冷えは血行不良を招き、肩こりの原因となります。肩こりは五十肩の誘因となる場合があるので、冷房の効きすぎに注意したり、ストールやカーディガンなどを羽織るなどして、身体を冷やさないようにしましょう。

8.2 肩周りの筋肉を鍛えるエクササイズ

肩周りの筋肉を鍛えることで、肩関節の安定性を高め、五十肩を予防することができます。下記のエクササイズは、自宅で簡単に行うことができます。

8.2.1 チューブトレーニング

ゴムチューブを用いたトレーニングは、手軽に肩周りの筋肉を強化するのに効果的です。インナーマッスルも鍛えられます。

8.2.2 ダンベル体操

軽いダンベルを用いた体操も効果的です。無理のない範囲で重量を設定し、正しいフォームで行うように注意しましょう。

8.3 ストレッチで柔軟性を保つ

肩周りの筋肉の柔軟性を保つことも五十肩の予防に重要です。お風呂上がりなど、身体が温まっている時に行うと効果的です。

8.3.1 肩甲骨はがし

肩甲骨周りの筋肉をほぐすことで、肩関節の可動域を広げ、五十肩を予防します。肩甲骨を意識的に動かすことで、周辺の筋肉の柔軟性を高めることができます。

8.3.2 タオルストレッチ

タオルを使ったストレッチは、肩関節の可動域を広げるのに効果的です。無理なくできる範囲で行い、痛みを感じた場合はすぐに中止しましょう。

これらの予防方法を実践することで、五十肩の発症リスクを低減し、健康な肩を維持することに繋がります。しかし、既に肩に痛みや違和感がある場合は、自己判断せずに専門家へ相談することが大切です。

9. 五十肩の筋トレ方法に関するよくある質問

五十肩の筋トレについて、よくある質問にお答えします。

9.1 筋トレの頻度は?

五十肩の筋トレの頻度は、痛みの程度や症状の段階によって異なります。急性期は炎症が強く出ている時期ですので、無理に筋トレを行うと症状を悪化させる可能性があります。この時期は安静を第一に考え、痛みが落ち着いてきたら、医師の指示に従いながら徐々に軽い運動を始めましょう。慢性期や回復期においては、1日に数回、数分程度の筋トレを毎日行うのがおすすめです。毎日続けることで、肩関節の柔軟性や筋力の維持・向上に繋がります。ただし、痛みが出た場合はすぐに中止し、無理のない範囲で行うようにしてください。

9.2 痛みがある場合はどうすればいい?

五十肩の筋トレ中に痛みを感じた場合は、直ちに運動を中止してください。痛みを我慢して筋トレを続けると、炎症が悪化したり、組織を損傷するリスクがあります。痛みが強い場合は、患部を冷やすなどして炎症を抑えるようにしましょう。また、痛みが続く場合は、自己判断せずに医師に相談することが大切です。痛みの原因や状態を正確に診断してもらい、適切な治療やアドバイスを受けることで、症状の悪化を防ぎ、早期回復を目指せます。

9.3 どのくらいの期間で効果が出るの?

五十肩の筋トレの効果が現れるまでの期間は、個人差が大きく、一概には言えません。症状の重さや、筋トレの種類、頻度、生活習慣など様々な要因が影響します。一般的には、数週間から数ヶ月かけて徐々に効果が現れることが多いです。また、五十肩は自然に治癒する傾向があるため、筋トレの効果と自然治癒の区別が難しい場合もあります。

時期効果発現までの目安注意点
急性期筋トレは行わず、安静を保つことが重要です。痛みが強い時期なので、無理に動かすと悪化させる可能性があります。
慢性期数週間~数ヶ月痛みの様子を見ながら、徐々に筋トレの強度や頻度を上げていきましょう。
回復期数ヶ月~1年以上再発予防のためにも、継続的に筋トレやストレッチを行うことが大切です。

9.4 日常生活で気を付けることは?

五十肩の改善・予防には、筋トレだけでなく日常生活での注意点も重要です。例えば、重い荷物を持つ、腕を無理に伸ばす、長時間同じ姿勢を続けるなどは、肩関節に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。日常生活では、できるだけ肩関節への負担を減らすように意識し、正しい姿勢を保つように心がけましょう。また、十分な睡眠をとることも、体の回復力を高め、五十肩の改善に繋がります。質の良い睡眠を心がけ、疲労を溜めないようにしましょう。入浴などで体を温めることも血行促進に効果的です。

9.5 どんな筋トレが効果的?

五十肩に効果的な筋トレは、症状の段階によって異なります。急性期は、痛みや炎症が強い時期なので、無理に筋トレを行うのは避けましょう。痛みが落ち着いてきたら、肩甲骨を動かす体操や、軽いストレッチなどから始めます。慢性期には、肩関節の可動域を広げる運動や、インナーマッスルを鍛えるトレーニングが効果的です。回復期には、筋力強化を目的としたトレーニングを行うことができます。ゴムチューブを使ったトレーニングや、軽いダンベルを使った筋トレなどがおすすめです。自分の症状に合った筋トレを選ぶことが大切です。また、無理なく続けられる範囲で行うようにしましょう。

10. まとめ

五十肩の痛みや可動域制限でお悩みの方は、適切な筋トレとストレッチが改善への近道です。この記事では、五十肩の症状や原因、そして各時期(急性期、慢性期、回復期)に合わせた効果的な筋トレ方法とストレッチをご紹介しました。五十肩は自然治癒することもありますが、適切なケアを行うことで回復を早め、再発を予防することができます。ご紹介した筋トレは、無理のない範囲で行うことが大切です。痛みがある場合はすぐに中止し、安静にしてください。また、自己判断せず、医師や理学療法士などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。五十肩の改善・予防のため、ぜひこの記事でご紹介した方法を試してみてください。

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