歩けないほどの脊柱管狭窄症…諦めないで!専門整骨院による最新治療法

「歩けない…」とまで深刻化する脊柱管狭窄症でお悩みですか? 脊柱管狭窄症は、脊柱管が狭くなり神経が圧迫されることで、腰や足のしびれ、痛み、歩行困難などの症状を引き起こす疾患です。進行すると日常生活に大きな支障をきたす可能性があり、適切なケアが不可欠です。この記事では、脊柱管狭窄症の症状や原因、一般的な治療法に加え、整骨院で行われている最新の治療法を詳しく解説します。ハイボルト療法やEMS、骨盤矯正、マッサージといった具体的な治療法を知ることで、症状の改善や進行の抑制に役立つ可能性があります。さらに、整骨院選びのポイントや、自宅でできるセルフケア、予防法まで網羅的に解説。脊柱管狭窄症の正しい知識を身につけ、適切な対処法で快適な毎日を取り戻しましょう。

1. 脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通る脊髄神経の通り道である脊柱管が狭くなることで、神経が圧迫され、様々な症状を引き起こす病気です。主に加齢による変化が原因で発症し、腰痛や足のしびれ、痛みといった症状が現れます。進行すると、歩行困難になることもあり、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。

1.1 脊柱管狭窄症の症状

脊柱管狭窄症の症状は、狭窄の程度や部位、個々の体質によって様々です。初期は軽い症状でも、放置すると徐々に悪化していく傾向があります。早期発見・早期治療が重要です。

1.1.1 初期症状

初期には、腰痛や臀部の痛み、足のしびれなどが現れます。これらの症状は、安静にしていると軽快することが多いですが、長時間の立ち仕事や歩行の後に悪化しやすいのが特徴です。また、前かがみの姿勢になると楽になる傾向があります。椅子に座ったり、自転車に乗ったりすると症状が軽減されることもあります。

1.1.2 中期症状

症状が進行すると、間欠性跛行と呼ばれる特徴的な症状が現れます。これは、一定距離を歩くと足の痛みやしびれが強くなり、歩けなくなるものの、少し休むと再び歩けるようになるというものです。また、安静時にも痛みやしびれを感じるようになり、夜間痛に悩まされる方もいます。さらに、足の冷えや感覚の鈍麻といった症状が現れることもあります。

1.1.3 重症化すると…歩行困難に

重症化すると、脊髄神経の圧迫がさらに強くなり、日常生活に大きな支障が出ます。歩行が困難になるだけでなく、排尿・排便障害が現れる場合もあります。常に激しい痛みやしびれに悩まされ寝たきりになってしまうケースも少なくありません。このような状態になると、専門的な治療が必要不可欠です。

1.2 脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の主な原因は加齢による変化ですが、その他にも様々な要因が考えられます。以下に主な原因をまとめました。

原因詳細
加齢による変化加齢に伴い、椎間板の弾力性が低下したり、椎間関節や靭帯が肥厚したりすることで、脊柱管が狭くなります。最も一般的な原因です。
遺伝的要因生まれつき脊柱管が狭い先天性脊柱管狭窄症の場合もあります。また、家族に脊柱管狭窄症の患者がいる場合、発症リスクが高まる可能性があります。
生活習慣長時間のデスクワークや猫背などの悪い姿勢重労働運動不足などは、脊柱管狭窄症のリスクを高める可能性があります。また、肥満も脊柱への負担を増大させるため、注意が必要です。

2. 歩けないほどの脊柱管狭窄症って?

脊柱管狭窄症は、背骨の中を通る脊髄神経の通り道である脊柱管が狭くなることで、神経が圧迫され、様々な症状が現れる病気です。初期には、間欠性跛行と呼ばれる、しばらく歩くと足にしびれや痛みが出て休むと回復する症状が現れます。しかし、病気が進行すると、安静時にも痛みやしびれが続くようになり、最終的には、「歩けない」ほどの重度の歩行困難に至るケースもあります。

2.1 脊柱管狭窄症の進行と歩行困難

脊柱管狭窄症の進行は、ゆっくりと進む場合もあれば、急激に悪化する場合もあります。初期症状では、少し歩くと足が痛くなり、休むと回復するため、日常生活に大きな支障はありません。しかし、病気が進行するにつれて、痛みが強くなり、歩ける距離が短くなっていきます。さらに症状が進むと、数メートル歩くことも困難になり、日常生活に大きな影響を及ぼします。最終的には、全く歩けなくなり、車椅子での生活を余儀なくされるケースも少なくありません。

2.1.1 間欠性跛行の悪化

脊柱管狭窄症の初期症状である間欠性跛行は、病気が進行するとともに、歩ける距離が徐々に短くなり、休憩時間も長くなっていきます。最初は10分程度歩けたのが、5分、3分と短くなり、ついには数メートル歩くのも困難になることもあります。

2.1.2 安静時痛の出現

病気が進行すると、安静にしていても痛みやしびれを感じるようになります。これは、神経が常に圧迫されている状態であることを示しています。夜間にも痛みで目が覚めるようになり、睡眠不足に陥ることもあります。

2.1.3 排尿・排便障害

重症化すると、膀胱や直腸の神経も圧迫され、排尿・排便障害が現れることもあります。尿が出にくい、残尿感がある、便秘がちになるなどの症状が現れ、日常生活に大きな支障をきたします。

2.2 日常生活への影響

症状の進行度日常生活への影響
初期長時間の歩行や立ち仕事が困難になる。旅行や買い物など、好きな活動が制限される。
中期家事や通勤、通院などが困難になる。入浴や着替えなど、身の回りのことも一人では難しくなる場合もある。
重症日常生活のほとんどの動作に介助が必要になる。寝たきりになる可能性もある。

歩行困難になると、日常生活に様々な支障が出てきます。買い物や通院はもちろん、家事や入浴、トイレに行くことさえも困難になります。そのため、家族や介護者の助けが必要となり、生活の質が著しく低下します。また、社会的な活動への参加も制限され、孤立感や抑うつ状態に陥るリスクも高まります。

脊柱管狭窄症は進行性の病気であるため、早期に適切な治療を開始することが重要です。少しでも気になる症状があれば、早めに専門家に相談しましょう。

3. 脊柱管狭窄症の一般的な治療法

脊柱管狭窄症の治療は、症状の程度や個々の状態に合わせて選択されます。保存療法で改善が見られない場合や、症状が進行している場合は手術療法が検討されることもあります。どの治療法を選択するかは、専門家との相談の上で決定することが重要です。

3.1 薬物療法

痛みやしびれなどの症状を緩和するために、様々な薬物が使用されます。

3.1.1 鎮痛薬

痛みを軽減するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどが処方されることがあります。非ステロイド性抗炎症薬は、炎症を抑える効果も期待できます。

3.1.2 神経障害性疼痛治療薬

神経の損傷による痛みやしびれに対して、プレガバリンやガバペンチンなどの神経障害性疼痛治療薬が用いられることがあります。これらの薬は、神経の興奮を抑えることで痛みを緩和します。

3.1.3 筋弛緩薬

筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減するために、筋弛緩薬が処方されることがあります。脊柱管狭窄症では、周りの筋肉が緊張して症状を悪化させることがあるため、筋弛緩薬が有効な場合があります。

3.2 理学療法

理学療法は、ストレッチや運動療法などを通じて、脊柱周りの筋肉を強化し、柔軟性を高めることを目的としています。理学療法は、痛みの軽減だけでなく、再発予防にも効果的です。

3.2.1 牽引療法

牽引療法は、脊柱を引っ張ることで、狭窄した脊柱管を広げ、神経への圧迫を軽減する効果が期待できます。牽引療法は、腰椎の牽引と頸椎の牽引があり、症状に合わせて使い分けられます。

3.2.2 温熱療法

温熱療法は、患部を温めることで血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。温熱療法には、ホットパックや赤外線ランプなどがあります。

3.2.3 運動療法

運動療法は、脊柱周りの筋肉を強化し、柔軟性を高めることで、脊柱の安定性を向上させます。運動療法では、個々の状態に合わせて適切な運動プログラムが作成されます。

理学療法の種類効果注意点
牽引療法脊柱管を広げ、神経への圧迫を軽減症状によっては適さない場合もある
温熱療法血行促進、筋肉の緊張緩和炎症が強い場合は悪化させる可能性もある
運動療法脊柱周りの筋肉強化、柔軟性向上無理な運動は禁物

3.3 手術療法

保存療法で効果が得られない場合や、神経症状が進行している場合は、手術療法が検討されます。手術療法は、狭窄した脊柱管を広げ、神経への圧迫を取り除くことを目的としています。

3.3.1 脊柱管拡大術

脊柱管拡大術は、狭窄した脊柱管を広げる手術です。脊椎の骨の一部を取り除いたり、器具を使って脊柱管を広げたりする方法があります。

3.3.2 椎弓切除術

椎弓切除術は、脊椎の椎弓と呼ばれる部分を取り除き、神経への圧迫を取り除く手術です。神経への圧迫が強い場合に有効な手術です。

3.3.3 脊椎固定術

脊椎固定術は、不安定な脊椎を固定する手術です。脊椎の不安定性が原因で脊柱管狭窄症が引き起こされている場合に有効な手術です。

4. 整骨院でできる脊柱管狭窄症の最新治療法

脊柱管狭窄症の痛みやしびれに悩まされている方にとって、整骨院は頼りになる存在です。ここでは、整骨院で行われている脊柱管狭窄症に対する最新の治療法をご紹介します。

4.1 最新の医療機器を用いた治療

整骨院では、最新の医療機器を積極的に活用し、患者さんの症状改善に努めています。特に、痛みやしびれの緩和、血行促進、筋肉の緊張緩和などに効果的な機器が導入されています。

4.1.1 ハイボルト療法

ハイボルト療法は、高電圧の電気を患部に流すことで、深部組織の痛みを軽減し、炎症を抑える効果が期待できます。慢性的な痛みやしびれに悩まされている方にもおすすめです。

4.1.2 EMS

EMS(Electrical Muscle Stimulation)は、電気刺激によって筋肉を収縮させることで、筋力トレーニングと同様の効果が得られます。脊柱管狭窄症によって弱ってしまった筋肉を強化し、症状の改善を図ります

治療法効果対象となる症状
ハイボルト療法深部組織の疼痛緩和、炎症抑制、血行促進慢性的な痛みやしびれ、急性痛
EMS筋力強化、血行促進、疼痛緩和筋力低下、歩行困難、しびれ
超音波療法温熱効果による疼痛緩和、組織修復促進、血行促進筋肉の硬直、関節の痛み、炎症
干渉波療法疼痛緩和、筋緊張緩和、血行促進筋肉痛、神経痛、しびれ

4.2 手技療法による痛みの緩和と機能改善

整骨院では、最新の医療機器だけでなく、施術者の手技による治療も重視しています。一人ひとりの症状に合わせた丁寧な施術で、痛みやしびれの緩和、身体の機能改善を目指します。

4.2.1 骨盤矯正

骨盤の歪みは、脊柱管狭窄症の症状を悪化させる要因の一つです。骨盤矯正によって骨盤のバランスを整えることで、脊柱への負担を軽減し、症状の改善を促します。姿勢改善にも効果的です。

4.2.2 マッサージ

マッサージは、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進する効果があります。脊柱管狭窄症による痛みやしびれを緩和するだけでなく、リラックス効果も期待できます

治療法効果対象となる症状
骨盤矯正骨盤の歪み改善、姿勢改善、脊柱への負担軽減腰痛、下肢のしびれ、歩行困難
マッサージ筋緊張緩和、血行促進、疼痛緩和、リラックス効果筋肉の硬直、痛み、疲労感
ストレッチ柔軟性向上、関節可動域拡大、疼痛緩和筋肉の硬直、関節の痛み、可動域制限
テーピング関節の安定化、疼痛緩和、筋肉のサポート関節の不安定感、痛み、腫れ

これらの治療法を組み合わせることで、相乗効果が期待できます。施術者は、患者さんの症状や状態に合わせて最適な治療プランを提案しますので、安心してご相談ください。

5. 脊柱管狭窄症の専門整骨院を選ぶポイント

歩けないほどのつらい脊柱管狭窄症。適切な治療を受けるためには、専門整骨院選びが重要です。数ある整骨院の中から、ご自身に合った整骨院を見つけるためのポイントを詳しく解説します。

5.1 施術者の専門性と経験

脊柱管狭窄症の施術には、専門的な知識と豊富な経験が必要です。施術者が脊柱管狭窄症の施術経験を豊富に持っているか、ホームページや口コミなどで確認しましょう。実績や専門分野を公表している整骨院であれば、より安心して施術を任せられます。

5.2 丁寧なカウンセリングと検査

初回のカウンセリングと検査は非常に重要です。現在の症状や痛みの程度、生活習慣などを丁寧にヒアリングし、身体の状態を正確に把握してくれる整骨院を選びましょう。しっかりと時間をかけてカウンセリングを行い、患者さんの悩みに寄り添ってくれるかどうかも大切なポイントです。

5.3 明確な治療方針の説明

検査結果に基づいて、どのような治療方針で進めていくのかを分かりやすく説明してくれるかも重要です。治療期間や費用についても事前に確認しておきましょう。納得のいくまで説明を受け、疑問点があれば質問できる雰囲気かどうかを確認しましょう。治療内容が曖昧であったり、一方的に説明されるような整骨院は避けた方が良いでしょう。

5.4 清潔な院内環境

清潔で衛生的な院内環境は、安心して施術を受けるために欠かせません。施術室だけでなく、待合室やトイレなども清潔に保たれているかを確認しましょう。また、感染症対策がしっかりと行われているかも重要なポイントです。

5.5 通いやすさ

自宅や職場から通いやすい立地にあることも、継続的な治療を受ける上で重要な要素です。駅からの距離や駐車場の有無なども考慮しましょう。予約システムが充実していて、待ち時間が少ない整骨院であれば、忙しい方でも通いやすいでしょう。

5.6 治療設備と技術

整骨院によって、導入している治療機器や施術内容は異なります。最新の治療機器を導入しているか、様々な手技療法に対応しているかを確認しましょう。ご自身の症状に合った治療法を提供してくれる整骨院を選ぶことが大切です。

ポイント確認事項
施術者の専門性脊柱管狭窄症の施術経験、専門分野
カウンセリングと検査丁寧なヒアリング、身体の状態の正確な把握
治療方針の説明分かりやすい説明、治療期間や費用の明確化
院内環境清潔さ、衛生管理、感染症対策
通いやすさ立地、予約システム、待ち時間
治療設備と技術最新の機器、多様な手技療法

これらのポイントを踏まえ、複数の整骨院を比較検討し、ご自身に最適な整骨院を選びましょう。ホームページの情報だけでなく、実際に足を運んで院内の雰囲気を確認することもおすすめです。信頼できる整骨院で適切な治療を受け、一日も早く痛みから解放され、快適な生活を取り戻しましょう。

6. 脊柱管狭窄症のセルフケア

脊柱管狭窄症の症状緩和や進行予防には、日々のセルフケアが重要です。正しいセルフケアを実践することで、痛みや痺れを軽減し、快適な日常生活を送る助けになります。 ここでは、自宅でできる効果的なストレッチ、適度な運動、日常生活での注意点について詳しく解説します。

6.1 ストレッチ

脊柱管狭窄症のストレッチは、硬くなった筋肉をほぐし、血行を促進することで、神経への圧迫を軽減する効果が期待できます。以下のストレッチは、症状に合わせて無理のない範囲で行いましょう。

6.1.1 腰部のストレッチ

  • 膝を抱えるストレッチ:仰向けに寝て、両膝を抱え込みます。この姿勢を30秒ほど維持し、ゆっくりと元に戻します。腰の筋肉がじんわりと伸びるのを感じながら行いましょう。
  • 腰回しストレッチ:両足を肩幅に開いて立ち、両手を腰に当てます。ゆっくりと腰を大きく回します。左右10回ずつ行いましょう。腰をひねるときに痛みを感じる場合は、無理せず範囲を狭くしましょう。
  • 猫背ストレッチ:四つん這いになり、息を吸いながら背中を丸め、息を吐きながら背中を反らせます。5~10回繰り返します。背中全体の筋肉を動かすことで、柔軟性を高めます。

6.1.2 下肢のストレッチ

  • 太もも裏のストレッチ:椅子に座り、片足を伸ばします。伸ばした足のつま先を手で持ち、ゆっくりと上半身を前に倒します。太もも裏の筋肉が伸びているのを感じながら、30秒ほど維持しましょう。左右交互に行います。
  • ふくらはぎのストレッチ:壁に手をついて立ち、片足を後ろに引きます。かかとを床につけたまま、ゆっくりと体重を前にかけます。ふくらはぎの筋肉が伸びているのを感じながら、30秒ほど維持しましょう。左右交互に行います。

6.2 適度な運動

脊柱管狭窄症の場合、激しい運動は症状を悪化させる可能性があります。しかし、適度な運動は、筋力維持や血行促進に効果的です。ウォーキングや水中ウォーキングなど、負担の少ない運動を取り入れましょう。

運動の種類効果注意点
ウォーキング全身の血行促進、筋力維持平坦な道を歩く、無理のない距離・時間で始める
水中ウォーキング浮力による腰への負担軽減、筋力強化水温に注意する、体調に合わせて時間や強度を調整する
自転車下肢の筋力強化、有酸素運動サドルの高さを調整し、無理のない距離・時間で始める

6.3 日常生活での注意点

日常生活における姿勢や動作にも気を配ることで、脊柱管狭窄症の症状悪化を予防できます。

場面注意点
座る長時間同じ姿勢を避ける、背もたれのある椅子に座る、足を組まない
立つ良い姿勢を意識する、長時間立っている場合は、台などに片足を乗せて負担を軽減する
歩く滑りにくい靴を履く、猫背にならないように注意する
物を持ち上げる膝を曲げて持ち上げる、重い物はできるだけ持たない
寝る硬めのマットレスを使用する、横向きで寝る場合は、膝の間にクッションを挟む

これらのセルフケアは、症状の進行を遅らせたり、痛みを和らげる効果が期待できますが、症状が改善しない場合や悪化する場合は、専門家への相談が必要です。自己判断せずに、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

7. 脊柱管狭窄症が悪化するとどうなる?

脊柱管狭窄症を放置すると、症状は徐々に悪化し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。初期の段階では、痛みやしびれなどの症状が軽い場合もありますが、進行すると歩行困難になるだけでなく、排尿・排便障害などの深刻な合併症を引き起こすこともあります。だからこそ、早期発見・早期治療が重要なのです。

7.1 神経症状の悪化

脊柱管狭窄症の悪化に伴い、神経への圧迫は強まり、様々な神経症状が現れます。下肢の痛みやしびれはさらに激しくなり、安静時にも痛みを感じるようになります。また、冷えや灼熱感といった感覚異常も生じることがあります。さらに進行すると、足に力が入らなくなり、つまずきやすくなるなど、運動機能にも影響が出始めます。

7.1.1 間欠性跛行の悪化

脊柱管狭窄症の特徴的な症状である間欠性跛行も悪化します。初期には少し歩くと痛みやしびれで歩けなくなり、休むとまた歩けるようになりますが、悪化すると休憩時間を長く取っても歩ける距離が短くなる傾向があります。最終的には、短い距離でも歩行が困難になる場合もあります。

7.1.2 排尿・排便障害

脊柱管狭窄症が重症化すると、膀胱や直腸を支配する神経も圧迫され、排尿・排便障害が現れることがあります。尿が出にくい、残尿感がある、尿失禁などの症状や、便秘、便失禁といった症状が現れる場合もあります。これらの症状は生活の質を著しく低下させるため、注意が必要です。

7.2 日常生活の制限

脊柱管狭窄症の悪化は、日常生活の様々な場面に制限をもたらします。歩行困難になることで、買い物や通勤、通院など、外出が困難になります。また、家事や趣味など、今まで楽しめていた活動も制限されるようになり、生活の質が低下します。さらに、症状の悪化に伴い、精神的な負担も大きくなり、うつ病などの精神疾患を併発するリスクも高まります。

症状の悪化日常生活への影響
歩行困難の進行長時間の歩行や立ち仕事が困難になる。外出が制限され、社会活動への参加が難しくなる。
痛みやしびれの増強睡眠障害を引き起こし、日常生活に支障をきたす。家事や趣味などの活動が制限される。
排尿・排便障害生活の質が著しく低下し、精神的な負担も増大する。

7.3 介護が必要になることも

脊柱管狭窄症が重症化すると、日常生活に支障をきたし、介護が必要になるケースもあります。歩行が困難になるため、移動や入浴、着替えなどの介助が必要になることがあります。また、排尿・排便障害がある場合は、排泄の介助も必要になります。介護が必要になると、患者本人だけでなく、家族の負担も大きくなります。そのため、症状が悪化する前に適切な治療を受けることが重要です。

脊柱管狭窄症は進行性の疾患であるため、早期発見・早期治療が重要です。少しでも気になる症状があれば、早めに専門家に相談しましょう。適切な治療とセルフケアによって、症状の進行を遅らせ、日常生活の質を維持することが可能です。

8. 脊柱管狭窄症の予防法

脊柱管狭窄症は、完全に予防できるわけではありませんが、進行を遅らせたり、症状の悪化を防いだりするための対策はあります。日々の生活習慣を少し意識するだけで、大きな違いを生む可能性があります。以下に、具体的な予防法をまとめました。

8.1 姿勢を正しく保つ

正しい姿勢は、脊柱への負担を軽減する上で非常に重要です。猫背や前かがみの姿勢は、脊柱管を圧迫し、狭窄症を悪化させる可能性があります。常に背筋を伸ばし、あごを引いた状態を意識しましょう。

8.1.1 デスクワーク時の注意点

デスクワークが多い方は、特に姿勢に気を配る必要があります。椅子に深く腰掛け、モニターの位置を調整して、目線が自然に下向きになるようにしましょう。長時間同じ姿勢を続けることは避け、こまめに休憩を取り、軽いストレッチを行うことも大切です。

8.1.2 立っている時の注意点

立っている時も、お腹に力を入れて背筋を伸ばし、正しい姿勢を維持しましょう。片足に重心をかけるのではなく、両足に均等に体重をかけるように意識することも重要です。

8.2 適度な運動

適度な運動は、脊柱周りの筋肉を強化し、脊柱の安定性を高めます。ウォーキングや水泳など、脊柱への負担が少ない運動がおすすめです。激しい運動や無理な姿勢を伴う運動は、逆に症状を悪化させる可能性があるため、避けるようにしましょう。

8.2.1 おすすめの運動

運動効果注意点
ウォーキング全身の血行促進、筋力強化正しい姿勢を意識する
水泳浮力による脊柱への負担軽減、全身運動水温に注意する
ヨガ柔軟性向上、体幹強化無理なポーズは避ける

8.3 適切な体重管理

過剰な体重は、脊柱への負担を増大させ、脊柱管狭窄症のリスクを高めます。バランスの良い食事と適度な運動を組み合わせ、適切な体重を維持するように心がけましょう。肥満気味の方は、少しでも体重を減らすことで、症状の改善が見られる可能性があります。

8.4 腰痛ベルトの着用

腰痛ベルトは、腰部をサポートし、脊柱への負担を軽減する効果があります。特に、長時間の立ち仕事や重いものを持ち上げる作業をする際は、腰痛ベルトの着用を検討しましょう。ただし、腰痛ベルトに頼りすぎると、腹筋や背筋が弱くなる可能性があるため、適切な運動と併用することが重要です。

8.5 禁煙

喫煙は、血行を悪化させ、骨や椎間板の変性を促進すると言われています。脊柱管狭窄症の予防、そして健康全般のためにも、禁煙を強く推奨します。

8.6 定期的なチェック

少しでも違和感を感じたら、早めに専門家へ相談しましょう。早期発見、早期治療が、症状の進行を食い止める鍵となります。定期的な健康診断も、体の状態を把握する上で重要です。

9. よくある質問

脊柱管狭窄症の治療に関する様々な疑問にお答えします。

9.1 整骨院と整形外科は何が違うの?

整骨院と整形外科、どちらも musculoskeletal system(筋骨格系)の痛みや不不調に対応しますが、アプローチが異なります。整形外科は医師による診察、レントゲンやMRIなどの画像診断、薬物療法、手術などを含む医療行為を行います。整骨院では、主に徒手療法や物理療法を用いて、身体の機能改善、痛みの緩和を目指します。

項目整形外科整骨院
医師の有無
主な治療法薬物療法、手術、リハビリテーション手技療法、物理療法、運動療法
健康保険適用適用一部適用、適用外あり

それぞれの得意分野を理解し、ご自身の症状や希望に合った施設を選ぶことが大切です。例えば、骨折や手術が必要な場合は整形外科、慢性的な痛みや身体の歪みを改善したい場合は整骨院というように、症状に合わせて使い分けるのも良いでしょう。

9.2 健康保険は使えるの?

整骨院での脊柱管狭窄症の治療は、症状や施術内容によっては健康保険が適用される場合があります。骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷などが保険適用の対象となります。しかし、慢性的な肩こりや腰痛、姿勢の矯正などは、健康保険適用外となるケースが多いです。施術を受ける前に、整骨院に直接問い合わせて、保険適用の可否を確認することをおすすめします。

9.3 どのくらいの頻度で通院すればいいの?

脊柱管狭窄症の通院頻度は、症状の重さや治療内容、個々の身体の状態によって異なります。一般的には、症状が acute な acute phase(急性期)には、集中的に施術を行うため、週に2~3回の通院が推奨されることが多いです。

その後、症状が落ち着いてきたら、maintenance phase(維持期)に移行し、週に1回、2週間に1回、月に1回など、徐々に頻度を減らしていくのが一般的です。

最適な通院頻度は、施術者と相談しながら決めていくと良いでしょう。ご自身の生活スタイルや症状に合わせて、無理なく続けられるペースで通院することが大切です。また、セルフケアの方法についても指導を受けることで、通院間隔を空けることも可能になります。

自己判断で通院を中断せず、必ず施術者と相談するようにしてください。

10. まとめ

歩けないほどの脊柱管狭窄症は、日常生活に大きな支障をきたす深刻な症状です。しかし、諦める必要はありません。この記事では、脊柱管狭窄症の症状や原因、一般的な治療法から、整骨院で受けられる最新の治療法まで詳しく解説しました。特に、ハイボルト療法やEMSといった最新の医療機器を用いた治療や、骨盤矯正、マッサージなどの手技療法は、痛みを緩和し、機能改善に効果が期待できます。脊柱管狭窄症の専門整骨院を選ぶ際には、国家資格保有の施術者が在籍し、明確な治療方針の説明があり、清潔な院内環境であるかを確認しましょう。さらに、ストレッチや適度な運動などのセルフケアや、日常生活での注意点を守ることで、症状の悪化を防ぎ、快適な生活を送ることができます。脊柱管狭窄症は早期発見・早期治療が大切です。少しでも気になる症状があれば、我慢せずに専門の医療機関に相談しましょう。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

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